eコマース・通販
90年代後半にインターネットの普及とともにB2C領域から広まったeコマース市場は、現在はB2BやC2Cなどにも広がり、日々成長を続けています。品揃え、品質、価格といった従来の要素に加え、店舗としてのウェブサイトの使いやすさ、梱包状態や配達スピードといった物流品質などが、総合的に顧客満足度に影響を与えます。
どんなに良質な製品であっても、輸送中の破損、注文から到着までの長リードタイム、注文内容と実物の不一致などが発生すれば、お客さまレビューで低評価をつけられてしまい、マーケティング上の損失となってしまいます。今日、物流はeコマース事業において、顧客満足度を形成する重要な要素と言えます。
EC事業と一口で言っても、取扱品目、品種数、販売規模など企業により様々ですが、入荷検品、保管、集品、出荷検品、梱包、出荷を正確かつ迅速に行うことは、どの企業においても必須です。EC事業が一定規模を超え、物量や品種数の増加により物流品質の維持が困難になる時、当社の自動化ソリューションが課題解決をお手伝いします。
eコマース物流は、事業者により規模や品種数が異なり、どの程度まで人手で運営するか、どこから自動化するかは、お客様ごとに異なります。本ページでは、取扱品種数と一日のオーダー数をベースに、ソリューション例をご紹介します。
1. 少品種、少オーダー、単一カテゴリ通販
この規模の通販物流専用センターでは、大掛かりな自動化設備投資は費用対効果が出にくいため、固定棚に保管し、在庫管理システム(WMS)とハンディ端末で、入荷検品、在庫管理、集品指示、出荷検品を行うのが一般的です。通販を得意としたクラウド型WMSがソフトベンダー各社から提供されているほか、検品用ハンディターミナルなど付帯設備のレンタルサービスもあります。また、物流業務を3PL企業に委託するという手段も考えられます。
2. 少品種、多オーダー、単一カテゴリ通販
健康食品、化粧品、アパレルなど特定ジャンルに特化したB2C通販においては、1000~3000SKU程の比較的限られた品種数に対し、一日3~5万にも上る大量のオーダーを処理していく必要があります。後述する総合型大規模通販に比べて、高頻度品の比率が高く、SKUあたりのオーダーヒット率が高い特徴を持ちます。
自動化を検討する際のキーポイントの一つは、ABC分析にあります。取扱う品目全てを同じ自動化システムに保管できれば、一見シンプルで便利に思えます。ところが、毎日大量に売れていく商品と、数個しか売れない商品を一緒に扱うことは、運用が非効率になり投資額も大きなものとなってしまいます。そこで、高頻度品(A品)、中頻度品(B品)、低頻度品(C品)に分類し、それぞれの動きに適したシステムを検討することになります。
また、化粧品や健康食品など特定のカテゴリに特化して通販を営む企業は、店舗販売から事業をスタートしている場合も多く、自動化計画に際し店舗向け物流(BtoB)と通販用物流(BtoC)の両方に対応が必要となります。
一例を見てみましょう。ある通販物流と店舗物流兼用センターでは、システムを2系統に分けて構築しています。通販用ラインは、更に出荷頻度および荷姿から2系統に分けられています。
3. 多品種、少オーダー、ネットスーパー型
ネットスーパーでは、加工食品、冷凍食品、冷蔵食品、生活用品など幅広い商品を取り扱い、その物流処理には以下のような特徴があります。
- 常温、冷蔵、冷凍の三温度帯商品を、注文に応じて纏めて届ける必要がある。
- 取扱う品種数(SKU)が多いため、効率的なピッキングの仕組みが必要。
- オーダあたりの平均商品点数が16点前後と多いため、手間のかからない検品システムが必要。
- 自社で個別宅へ配送するため、配送車別に配送ルートの逆順に出庫する必要がある。
4. 多品種、多オーダー、総合通販型
大手総合通販では、食品、日用雑貨、文房具、衣類、業務用ツールなど、幅広い商品が扱われます。基本の考え方は前述の「2. 少品種、多オーダー、単一カテゴリ通販」や「3. 多品種、少オーダー、ネットスーパー型」と同じですが、前述の2業態に比べ低頻度品の比率が高い傾向にあります。より多くの品種と荷物量に対応するため、さまざまなピッキング装置や自動梱包装置を組み合わせシステムをご提案します。詳しくはご相談下さい。
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