株主・投資家の皆さまへ

株主・投資家の皆さまへ

株主・投資家の皆さまには、平素より格別のご高配を賜り厚くお礼申し上げます。

1. 2019年(平成31年)3月期の経営成績

当連結会計年度(2018年4月1日~2019年3月31日)おける世界の経済は、前半までは米国で拡大が続き、日本や欧州、新興国でも総じて堅調に推移しました。一方、後半には米中貿易摩擦、中国経済の減速などにより先行き不透明感が増してきました。

当社グループの主力事業であるマテリアルハンドリングシステムは、eコマースをはじめとする流通、半導体、液晶、自動車、空港など幅広い産業界の需要に支えられ、全体として活発な投資が継続しました。背景には、グローバル規模でのヒト・モノの動きの増加、流通形態の変革やIoTなどの技術革新による産業構造の変化などがあり、人手不足が自動化投資に拍車をかけました。

このような経済・事業環境のもと、当社グループの業績は、好調に推移し、受注・売上・利益ともに過去最高の数字となりました。当連結会計年度は、4カ年中期経営計画「Value Innovation 2020」(2017年4月~2021年3月)の前半2年間の終了年度に当たりますが、同経営計画で目標とした数字を達成することができました。

詳細は、中期経営計画をご覧ください。

受注は、東アジア・北米の半導体工場向けシステム、国内の医薬卸・eコマースなどの流通業向けシステム等の大型案件がけん引し、高水準を維持しました。海外子会社が手掛けてきた空港向けシステムは、北米で大型案件を受注したことに加え、2020年の東京オリンピックに向けて設備の更新需要が高まる日本でも実績を積み上げました。

売上は、高水準の受注をベースに順調に推移しました。生産能力を継続的な設備投資により高めてきたことや国内外のグループ会社の連携等により、急増する需要への供給能力を高め、業績向上につなげました。

この結果、当連結会計年度の受注高は5,033億99百万円(前年同期比3.2%増)、売上高は4,594億86百万円(同13.5%増)となりました。

利益面では、ダイフク単体の売上増と原価改善などによる収益力向上に加え、半導体・液晶パネル関連向けシステムを手掛ける東アジアの子会社の好業績もあり、営業利益が大幅に増加しました。

特別利益として、当社の持分法適用関連会社であったオーストリアのKnapp AG(クナップ株式会社、以下Knapp社)の当社保有株式のすべてを売却したことに伴い、関係会社株式売却益69億48百万円(連結簿価との差額)を計上しました。一方、連結子会社であるJervis B. Webb Company(以下Webb社、当社の北米事業統括会社であるDaifuku North America Holding Companyの100%子会社)の確定給付年金の一部バイアウトにより、退職給付費用68億97百万円(連結調整含む)を特別損失として計上しました。Knapp社の件は成長市場であるアジア・北米への経営資源の集中、Webb社の件は将来の年金の運用リスク・財政悪化リスク等、会計・財務上の不確実性の除去を目的にしています。

この結果、営業利益は546億81百万円(同37.0%増)、経常利益は558億42百万円(同35.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、395億67百万円(同36.4%増)となりました。


2. 2020年3月期通期連結業績予想

2020年3月期の予想は次のとおりです。

2020年3月期連結累計期間の業績予想
  2019年3月期 2020年3月期(予想) 対前年同期比
受注高 5,033億円 5,300億円 5.3%増
売上高 4,594億円 4,800億円 4.5%増
営業利益 546億円 528億円 3.4%減
経常利益 558億円 535億円 4.2%減
親会社株主に帰属する当期純利益 395億円 382億円 3.5%減

為替の影響

2019年3月期の実績レート対米ドル110.37円に対して、2020年3月期も同程度で計画を立てており、大きな影響は織り込んでいません。

受注高

当社グループの主力事業であるマテリアルハンドリングシステムは、流通、製造、空港など幅広い産業界の需要に支えられています。2020年3月期は、eコマース化が進む流通業向けシステムが特にけん引役となり、航空旅客数が伸び続ける空港向けシステムも力強いと予想しています。半導体業界の設備投資は、5G通信の進展などにより今後も高水準で推移すると見ています。総じて受注環境は、持続的な成長性を支えていくものと見ています。

売上高

豊富な受注残をベースに、過去最高の売上高となる可能性が高いとみています。供給能力を確保するため、国内外での生産能力増強を継続的かつ計画的に進めています。

営業利益

2017年3月期に7.2%であった営業利益率は、2018年3月期9.9%、2019年3月期11.9%と着実に向上しています。2020年3月期は、半導体・液晶業界のお客様を取り巻く事業環境、競合環境が厳しい影響を受けると見込んでいますが、さらなる収益性向上に努めてまいります。

上記の業績予想は、現時点で入手可能な情報に基づき判断したものであり、国内外の経済・競合状況、各種リスク要因等の様々な不確定要素により、実際の業績は記載の見通しとは異なる可能性もあります。


3. 利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当

当社は、株主の皆さまに対する利益還元を最重要課題と位置づけ、剰余金の配当につきましては、株主の皆さまへのさらなる利益還元を視野に入れて、連結当期純利益をベースとする業績連動による配当政策を取り入れるとともに、残余の剰余金につきましては内部留保金として、今後の成長に向けた投資資金に充てる方針です。

4カ年中期経営計画「Value Innovation 2020」では連結配当性向30%、成長投資による企業価値向上を目指しています。

2019年3月期の配当につきましては、中間配当として1株当たり30円を実施しており、期末配当として1株当たり60円とさせていただくことを2019年5月10日開催の取締役会で決議し、合計で年間配当として1株当たり90円とさせていただくことといたしました。この結果、2014年3月期に年間配当を3円増配して18円にしたことを皮切りに、6期連続の増配となりました。

次期(2020年3月期)の配当につきましては、2020年3月期の業績予想および上記基本方針を踏まえ、年間配当90円(中間30円、期末60円)を予定しています。

株主・投資家の皆さまにおかれましては、今後とも一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。

2019年5月
代表取締役社長 下代博