社会インフラを支えるダイフクの技術空港の受託手荷物の取り扱いをスムーズにする「Drop-UX T・Bag-UX」

Drop-UX TとBag-UX
左がBag-UX、右がDrop-UX T

空港における地上業務の人手不足が社会課題となる中、業務の効率化と旅客満足度の向上に貢献するため、ダイフクはさまざまなソリューションを提供しています。今回は、受託手荷物の取り扱いのスマート化をテーマに、チェックインカウンターの混雑を防ぐ小型のセルフバッグドロップ(自動手荷物預け機)「Drop-UX T」と、受託手荷物をコンベヤ搬送する際のトラブルをAIカメラで防ぐシステム「Bag-UX」の2つを紹介します。これらは、2024年10月に開催された空港・航空・施設運営業界に特化した先端技術の展示会「HANEDA EXPO 2024」で実機展示し、業界関係者に操作を体験していただきました。

セルフ手続きで受付エリアの混雑を防ぐ

近年、規模が大きい空港を中心にセルフバックドロップの導入が広がっています。ダイフクでは、空港や航空会社の多様なニーズに対応できるよう、機能や大きさが異なる6機種を展開。その中で「Drop-UX T」は、地方空港など中小規模の空港でも導入しやすいよう、手荷物タグを有効化する機能に特化することで小型化を実現したシステムです。セルフチェックイン機と合わせて利用することで、カウンターに並ばずに、スムーズに手荷物を預けることが可能になります。

セルフチェックイン機で手荷物タグを発券した搭乗者は、Drop-UX Tで搭乗券を読み取り、備え付けのはかりに手荷物を載せ、タグをハンドスキャナーで読み込んで登録し、手荷物をスタッフに引き渡し、検査を受けます。

  • 搭乗券を読み込む

    搭乗券を読み込む

  • ハンドスキャナーで手荷物タグを登録

    ハンドスキャナーで手荷物タグを登録

  • 引換証を受け取り、手荷物をスタッフに引き渡す

    引換証を受け取り、手荷物をスタッフに引き渡す

エアポート事業部 プロジェクト部 マーケティンググループの藤原正典は「スペースを取らない本システムであれば、有人カウンターの付近でも設置が容易で、チェックインに対応するスタッフの人数を最小限に抑えながら、混雑を緩和することできます」と説明します。従来方式では手荷物の預け入れを含めたチェックイン手続きに1人当たり数分かかることが多く、カウンターの待ち時間が長くなる一因となっていました。Drop-UX Tを活用したある航空会社では預け入れ手続きを1人当たり平均12秒で完了できるようになり、旅客の満足度向上を実現しました。

AIカメラで手荷物搬送時のトラブルを防止

一方の「Bag-UX」は、受託手荷物がコンベヤに投入された早い段階で、備え付けのカメラで撮影したデータからAIが荷姿を解析。スーツケースの持ち手が収納されていなかったり、複数個の手荷物が密着しているといった状態を検出し、警告音を発したり、コンベヤを止めたりすることで、コンベヤの荷詰まりや手荷物の破損などのトラブルを未然に防止するシステムです。

特に荷詰まりの解消に時間がかかってしまうと、航空機の運航に遅れが生じる恐れがあることから、手荷物を適切な向きや状態で搬送することが重要になります。スタッフはBag-UXで検出した問題をタッチパネルディスプレイで確認して、手荷物を投入した早い段階で荷姿の補正が行えます。

  • カメラで撮影したデータからAIが荷姿を解析

    カメラで撮影したデータからAIが荷姿を解析

  • 検出した問題をタッチパネルディスプレイで確認

    検出した問題をタッチパネルディスプレイで確認

藤原は「受託手荷物のスムーズな搬送に貢献できることはもちろんですが、搬送エリアでの作業は巻き込まれなどのリスクもあり、荷詰まりなどが起きないように未然に対処できることは作業者の安全確保の視点からも重要です」としています。

ダイフクは今後もスマートエアポートの実現を目指し、これからの航空需要に沿ったセルフサービスや、グランドハンドリング業務の負荷低減につながるソリューションを開発し提案していきます。このほか、下記リンク先のページでも空港関連のソリューションの記事を紹介していますので、ぜひご覧ください。

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