人権

ダイフクグループ人権方針

基本的な考え方

ダイフクグループは、社是「日新(ひにあらた)」の精神の下、創業以来変化する社会のニーズと課題に向き合ってきました。経営理念「モノを動かし、心を動かす。」は、マテリアルハンドリングを核とする「モノを動かす技術」で人が心豊かに生きられる社会を創造する、という決意を表しています。また、経営理念ならびにグループ行動規範において「人権の尊重」を謳い、一人ひとりが自らの力を最大限発揮できる環境づくりに努めています。私たちは、「人権の尊重」が、事業と組織の持続的な成長における最も重要な責任の一つであると認識し、事業活動を通じて起こり得る人権の負の影響を最小化することにより、その責任を果たします。
この方針は、ダイフクグループの事業活動を行う上で人権に関する考え方を明確にするものであり、ダイフクグループのすべての役員、従業員に適用されます。サプライチェーンを含め、事業に関連するビジネスパートナーにも、この方針に基づく理解と実践を期待し、人権尊重を協働して推進します。また、その実現のために、株式会社ダイフクの代表取締役社長を人権に関わる責任者とした社内体制を整備し、継続的な取り組みを実施します。

ダイフクグループ人権方針の詳細は以下のPDF(6言語対応)をご参照ください。

なお、主要取引先に対しては、本方針への理解と賛同を得るため、ダイフクグループ人権方針の同意書の取得を進めており、現在の取得率は93%となっています。

推進体制

代表取締役社長を委員長、各事業部門長・事業部幹部を委員とするグループ横断的なサステナビリティ推進委員会を組織しています。人権デュー・ディリジェンスやグリーバンスメカニズムの運用については、サステナビリティ推進部を中心に関係部署が連携して取り組み、サステナビリティ推進委員会にて定期的に進捗・課題を共有し審議を行っています。また、重要事項については、適宜取締役会に報告し、経営による監督の下で継続的な改善を図っています。

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2026年度の体制図
2026年度の推進体制

主な取り組み

人権デュー・ディリジェンス(人権DD)

当社は、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」に則り、下図のプロセスに沿ってサプライチェーンを含め事業活動全般に関係する人権への負の影響を特定・分析・評価し、是正・緩和・予防する仕組みの構築と運用および人権DDを継続的に実施するためのリスク評価に取り組んでいます。

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人権デュー・ディリジェンスのプロセス

その一環として、外部有識者(NPO法人経済人コー円卓会議日本委員会、以下、「CRT日本委員会」)の助言を得ながらUNGPsに沿って人権への負の影響評価および人権課題を特定するための「人権リスクアセスメント(潜在的リスク評価)」を実施しました。具体的には、社内アンケートから関連するバリューチェーンや影響を受けるライツホルダーの洗い出しを行い、CRT日本委員会による人権リスク調査結果を用いて、当社グループの事業活動においてリスクの高い国を調査したほか、社内ワークショップやリスクの高い国・地域にある海外子会社へのヒアリングを実施しました。その結果、影響の深刻性や是正の困難性等を考慮し、当社グループにおける優先的な人権課題として、「委託先を含むサプライチェーン上の国内の外国人労働者」と「原材料調達先の労働者」を特定しました。

人権への負の影響の特定と評価

当社グループは、優先的な人権課題の一つである「委託先を含むサプライチェーン上の国内の外国人労働者」の人権への負の影響の特定のため、取引先や海外子会社(タイ、台湾)社員およびその取引先で雇用される外国人労働者の訪問インタビューを実施しています。また、サプライチェーンにおける外国人労働者(特に技能実習生)の雇用実態の把握のため雇用状況調査を実施しており、取引先96社で合計約1,200名(国籍はベトナム、フィリピン、ミャンマー、インドネシア、タイ、カンボジア、中国、インド)の技能実習生の在籍を確認しました。これらの調査結果を元に、雇用者数や当社との取引額、ダイフクグループサステナブル調達ガイドラインのSAQ評価などを勘案した潜在的リスク分析を行い、人権リスクが相対的に高いと判断した取引先を優先的に選定し、訪問先を決定しています。
また、人権DDは段階的に海外子会社にも展開しています。社外の有識者を講師に迎え、「ビジネスと人権の理解」をテーマに役員および海外子会社幹部向けの講演会を実施したほか、海外子会社各社の人権尊重の取り組み状況を把握するため、リスクアセスメント調査票を配布して潜在的なリスクを確認しました。今後は、これらの調査結果を踏まえ、リスクの高い国・地域を中心に訪問調査を段階的に行う予定です。
なお、こうした活動をより実効性の高いものとするため、当社はグローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン主催のヒューマンライツデューデリジェンス(HRDD)分科会、人権教育分科会に参加し、人権尊重の取り組みに活かしています。

<人権インパクトアセスメントの実施概要>

訪問インタビューは、客観性および中立性確保のため一般社団法人ザ・グローバル・アライアンス・フォー・サステイナブル・サプライチェーン(以下、「ASSC」)の協力のもと、取引先で雇用されている外国人労働者およびその管理者に対して実施しました。インタビューでは、適正な労働時間・適正賃金、雇用契約などの項目についてヒアリングしたほか、構内および外国人労働者の寮の視察を行い、労働環境と生活環境の確認を行っています。

<日本国内におけるインパクトアセスメントの実績>
実施年月 企業名 対象者数(国籍) 在留資格
2023年2月 A株式会社 外国人労働者4名
(ベトナム、中国)
特定技能、技能実習
株式会社B 外国人労働者4名
(ベトナム)
特定技能、技能実習
2023年11月 C株式会社 外国人労働者5名
(インドネシア)
技能実習
2023年12月 株式会社D 外国人労働者4名
(タイ)
技能実習
2024年7月 株式会社E 外国人労働者5名
(ベトナム)
技能実習
有限会社F 外国人労働者3名
(ベトナム)
技能実習
有限会社G 外国人労働者2名
(ベトナム)
技能実習
2025年5月 有限会社H 外国人労働者13名
(タイ)
特定技能、技能実習
<海外におけるインパクトアセスメントの実績>
実施年月 企業名 対象者数(国籍)
2024年2月 タイの子会社:Daifuku (Thailand) Limited 海外子会社社員20名(タイ、ミャンマー)
タイの子会社の取引先:I社 取引先社員4名(ミャンマー)
2024年3月 台湾の子会社:Taiwan Daifuku Co., Ltd. 海外子会社社員19名(台湾)
台湾の子会社の取引先:J社 取引先社員20名(ベトナム、フィリピン)
<評価結果および改善フォローアップ>

人権インパクトアセスメントの結果、人命にかかわるような重大な人権侵害事案は確認されませんでした。一方、外国人労働者の雇用や労働環境に関しては、制度の理解や運用面において改善の余地がある事項が下記のとおり4点確認されました。

  • 雇用契約内容と実際の運用との整合性向上
  • 労働安全衛生に関する管理ルールや構内の避難経路等の明確化
  • 従業員アンケートや相談窓口における匿名性および利用者保護の向上
  • 外国人労働者に対する雇用条件や制度に関する情報提供および理解促進

当社は、海外子会社および取引先に対し是正・改善計画の策定を要請するとともに、各社における対応状況のフォローアップを実施しています。その結果、訪問した複数の取引先において、外国人労働者との日常的なコミュニケーションの強化が図られるなど、労働・生活環境の改善が確認されています(是正完了率は75%)。当社はこれらの取り組みを継続し、サプライチェーン全体での人権尊重の取り組みの実効性向上に取り組んでいます。

サプライチェーンにおける人権配慮

当社では、安全や品質・コスト・納期に加えコンプライアンスや人権などの要素を盛り込んだ「サステナブル調達ガイドライン」を策定し、取引先の皆さまとともにサプライチェーン全体でサステナビリティの取り組みを推進しています。サプライチェーンも含め事業活動全般に関連する人権への負の影響を特定・評価し、是正・緩和・予防する人権デュー・ディリジェンスを進め、継続的な実施と改善に取り組んでいます。

サプライチェーンマネジメント

グリーバンスメカニズム

当社グループは、「ダイフクグループ人権方針」に基づき、事業活動およびサプライチェーンに関わる全てのステークホルダーの人権を尊重するため、人権に関する苦情・相談を受け付けるグリーバンスメカニズムを整備しています。2026年4月1日より、一般社団法人ビジネスと人権対話救済機構(以下、「JaCER」といいます)が提供する対話救済プラットフォームを活用し、第三者による中立性を確保した通報窓口の運用を開始しました。本窓口は、当社事業に関係する全てのステークホルダーが利用可能で、人権侵害やその懸念に関する事案について、匿名または記名で通報できます。通報・相談事案については、通報者の秘匿性に十分配慮するとともに、通報を理由とした報復や不利益な取り扱いは行いません。受付後は、事実確認を行ったうえで、通報者との対話を通じて必要に応じた是正・救済および再発防止に取り組み、継続的な改善につなげていきます。

通報窓口(JaCER対話救済プラットフォーム)

人事相談室

当社は秘匿性を確保した「人事相談室」を設置し、人事制度、評価・処遇、職場環境、労働時間、ハラスメント、健康管理などに関する相談に対応しています。相談員は多岐にわたる相談内容に適切に対応できるよう定期的に外部講師による研修を受けており、具体的な事例を想定したグループワークやロールプレイングなどによりヒアリングスキルの向上に努めています。

  • 人事相談室は、当社従業員からの人事・職場環境等に関する相談を対象としており、事業活動やサプライチェーンに関わる人権課題については、グリーバンスメカニズムで受け付けています。

人権に関する教育・啓発

2021年10月、経営理念の改定と同時にダイフクグループ人権方針を策定し、国内外のグループ会社を対象とした説明会を開催しました。その中で人権方針についてもCEOよりメッセージを発信し、事業を通じて影響を受ける可能性がある、あらゆるステークホルダーの人権尊重のために取り組む方針を周知しました。
新入社員、キャリア採用者、中堅社員、係長職などを対象に行う階層別研修では、人権に関する講義およびワークショップを実施しています。また、有識者によるセミナーを開催し、その動画を社内ネットワークに公開して従業員の理解促進を図っています。これまでに、ストレスチェックの結果に基づき、ハラスメントセミナーを実施したほか、ダイフクグループの国内外の全社員を対象に、人権意識の向上を目的としたeラーニングを6言語(日本語、英語、中国語簡体字・繁体字、韓国語、タイ語)で実施しました。

児童労働・強制労働の防止

当社グループは、一切の児童労働や強制労働を認めません。児童労働・強制労働が発生しないよう、各拠点においてそれぞれの国・地域の法令を遵守するとともに、人権デュー・ディリジェンスを通じて定期的なモニタリングを実施しています。当社では、人材の採用時に応募書類(外国人労働者の在留カード含む)による年齢確認および入社前の労働条件の提示や意思確認を労働者が理解できる言語で行っています。さらに、万が一人権侵害を含む法令違反や社内規定違反のおそれが発見された場合に通報ができるグリーバンスメカニズムおよび内部通報制度を設けています。

英国現代奴隷法への対応

英国の子会社Daifuku Logan Ltd.では、英国法“Modern Slavery Act 2015”への対応として、“Anti-Slavery Statement”を発行しています。

Anti-Slavery Statement 2025(英語)(PDF : 177KB)

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