国際物流総合展2024レポート、ダイフクの最新技術と少し先の自動化ソリューション

ダイフクブースでは、大型スクリーンを使った3D映像で、少し先の自動化ソリューションを紹介

9月10日から13日までの4日間にわたって東京ビッグサイトで開催された、アジア最大級の物流・ロジスティクスの総合展示会「国際物流総合展2024」。ダイフクブースでは「Automation of Tomorrow」をテーマに、最新システムによるCG映像でプレゼンテーションを行い、映像に登場する製品の中からAGVを中心に展示しました。この記事では、物流センターや、半導体・自動車などの工場、空港向けのダイフクの最新技術と少し先の自動化ソリューションを出展内容と合わせて紹介します。

完全無人の物流センターやAGVを活用した柔軟な自動車生産ラインなどをCG映像で提案

プレゼンテーションでは、ダイフクが思い描く少し先の自動化ソリューションを約10分の映像にまとめ、最新の3D・LEDシステムを採用した幅22m・高さ3.6mの大型スクリーンで上映しました。

映像で、イントラロジスティクスの分野では、2030年までに目指す完全無人化ソリューションのイメージを視覚化しました。物流センターにおいて商品の入荷から出荷までの全工程を自動化しており、商品データは常にオーダーと結びついて、搬送ロボットがミスなく各工程をシームレスにつなぎます。ピース品の仕分けもピッキングロボットとAGVで完全自動化に取り組みます。

クリーンルームの分野では、ギガファブと呼ばれる巨大な半導体工場の規模感と、自動化対応が進む後工程向けの搬送システムを表現。AIを活用してビークル(搬送台車)の最適なルート探索と、より効率的な運行を実現するなど、半導体製造の進化にマテハンシステムで貢献していきます。

  • 搬送ロボット上でデパレタイズしたケースをシームレスに搬送

  • 巨大な半導体工場の天井に張り巡らされたレールを移動するビークル

そして、オートモーティブの分野では、電気自動車(EV)など新しいモビリティの生産ラインに対応するためAGVを活用したシステムを提案。専用ラインの追加や、生産台数の変動に応じたラインの伸縮など、フレキシブルに変更が可能になります。また、部品物流は受け入れから供給、回収までの自動化に挑戦します。

最後に、エアポートの分野では、預かり手荷物はRFIDタグを使い、フライトデータと紐づけて安全・確実に取り扱うほか、シャトル台車式の自動倉庫で一時保管し、搭乗便の出発時間に合わせ最適なタイミングで出庫。搭乗便コンテナへの積み込みも自動化します。さらには搭乗者にフライト情報や手荷物の位置情報を届けるサービスを展開するなど、スマートエアポートを実現するためのソリューションを提供していきます。

  • 車体を載せた台車をAGVがけん引

  • 自動手荷物チェックイン機での顔認証による搭乗手続き

展示エリアではAGVを中心に紹介。初お披露目の製品もあり、多くの問い合わせをいただきました。

仕分け・搬送システム「ソーティングトランスファーロボット SOTR」シリーズ

仕分け・搬送システム「ソーティングトランスファーロボット SOTR」シリーズ

ピース品の仕分けシステムの「SOTR-S」(写真)。各ロボットが、コントローラーからリアルタイムに情報を受け取り、マトリックスコードをガイドに毎分180mの高速で移動します。ロボット上面のトレイが傾斜して、商品を各シュートに仕分けます。トレイは左右両側に傾けることができるため、高能力でコンパクトなシステムの構築が可能。リフターなどを設置することで、搬送経路が交差しない2階層運用も独自に構築しました。この他、ケース・コンテナ搬送用の「SOTR-M」やパレット搬送用の「SOTR-L」も展示しました。

半導体後工程向け搬送システム「クリーンウェイ CLW-08K」

半導体後工程向け搬送システム「クリーンウェイ CLW-08K」

半導体製造の後工程で高まる自動化ニーズに対応する搬送システム。クリーンウェイシリーズは前工程で数多くの納入実績を誇ります。後工程では、生産工程に応じてさまざまな搬送物があり、お客さまの要求に対応したシステムを開発しています。展示品は部材専用容器を搬送するビークルです。

自動車生産ライン向けAGV「TRVS(トラヴィス)」

自動車生産ライン向けAGV「TRVS(トラヴィス)」

車体が載った台車をけん引するAGV。EVがガソリン車に比べて重くなることに対応し、TRVSは1台で6.5トン、複数台を連携させれば10トン以上のけん引が可能です。前後進、横行、斜交、旋回、回転を含めて全方位への走行も可能で、EVやハイブリッド、ガソリン車といった多品種生産が見込まれる中、フレキシブルな生産ラインの構築を実現します。

無人搬送車式手荷物検査台「MIT」

無人搬送車式手荷物検査台「MIT」

搭乗者が預けた手荷物を検査装置で検査し不審物を確認した際に、再検査する次の場所に搬送するシステム。導入によって、従来では人がコンベヤから荷物を取り出していた作業の省力化が可能になります。現在、米国の10の空港で500台以上が稼働しており、今後、同様の技術を活用した新しい自動化システムを国内外に提案していく計画です。

2030年のありたい姿に向けて

ダイフクは2024年5月に、2030年を見据えた長期ビジョン「Driving Innovative Impact 2030」を公表しました。掲げるありたい姿の実現に向けて、今回紹介したソリューションや製品の提供をはじめ、次世代の技術の研究開発にも取り組み、社会に新たな価値を創出していきます。

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