進む「2024年問題」への対応、大型洗車機で運輸業界の働き方改革に貢献

  • Innovation

物流業界では、2024年4月からドライバーの年間での時間外労働の上限規制が適用されました。働き方改革が求められる中、ダイフクの大型洗車機がドライバーの洗車業務の時間短縮と負荷低減に貢献します。

ドライバーの人手不足、時間外労働の上限規制で輸送能力の低下が懸念

物流業界ではドライバー不足が大きな問題になっています。有効求人倍率は全産業の1.20倍に対し、自動車運転従事者が2.70倍となっており、さまざまな要因から採用が困難な状況が続いています。さらに2024年4月から、働き方改革関連法、および「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(改善基準告示)の改正が適用されました。これを受け、ドライバーの時間外労働の上限が年間960時間に規制され、1日の拘束時間の短縮や休息時間の拡大、連続運転時間の制限なども課されることで、輸送能力の低下が懸念されています。国の「持続可能な物流の実現に向けた検討会」では、2030年に34.1%、輸送トン(t)数にして9.4億t分のトラックの輸送能力が不足する可能性があると報告されています。

  • 2023年11月時点、厚生労働省「職業安定業務統計」

従来から、物流業は他の産業に比べて長時間かつ過重労働の実態があり、ドライバーの働き方改革を積極的に進める必要性が訴えられてきました。物流を取り巻く環境に大きな変化が訪れる中、当社グループでは、物流領域における洗浄というテーマで、ドライバーの作業時間短縮および負荷低減につながり、かつ環境性能が高い製品の開発・提供を行っています。

高効率の洗車機能でドライバーの作業負荷を大幅に軽減

働き方改革に貢献する大型洗車機
「カミオン カスタム」

運行後のトラックの洗車は、ドライバーが担当する業務の一つになっており、手洗いでの作業が一般的で、車両が大きいため洗車作業には相応の時間と負荷がかかります。ある配送センターでは、ドライバーが自ら業務終了後に事業所近くのガソリンスタンドまで行き、約1時間強をかけてトラックを手洗いしており、往復の移動と待ち時間を含めると、洗車作業で最大2時間近くの時間を要することもありました。当社の大型洗車機「カミオン カスタム」は、高効率の洗車により、このような洗車作業の時間短縮と負荷低減の面で働き方改革に貢献します。

カミオン カスタムの最大の特長は、業界最短クラスの洗車時間です。水洗いコースの場合、洗車時間はわずか3分55秒で、1時間ほどかけて手洗いする場合に比べて、1台当たりの洗車時間を大幅に短縮することができます。トラックの月間洗車台数が800台の会社で、月間200時間の労働時間の削減につながったという例もあります。「こうしたことから、2024年問題への対応策として、大型洗車機の導入に関する引き合いが増えています」と、洗車機の販売およびアフターサービスを手掛ける当社グループ会社である株式会社ダイフクプラスモアのCA販売部部長の栃内振一郎は話します。

  • 10tトラック・12mボディ・1往復

事業者の現場では業務改善につながる効果が実際に生まれており、カミオン カスタムを導入した配送センターの担当者は、「営業所に戻ってから最低でも30分程度は時間が取られるなど、付帯作業であるトラックの洗車にドライバーの作業負荷が多くかかっていました。導入後は洗車時間が大幅に削減でき、働き方改革に効果を発揮しています」と話します。

職場環境の改善につながり、人材確保にも有効

洗車機の利用は手作業に比べて、洗浄品質の安定、洗浄時間の短縮による回転率の向上、そしてドライバーの安全性確保という点でも役立ちます。手洗いの場合は高所での作業が必要になりますが、大型洗車機を使用することで、そうした危険な作業を回避することができます。

洗車作業におけるこうしたさまざまな利点があることで、「洗車機の導入により、ドライバーの労働環境を改善でき、本来の業務である運転により集中できるようになりました」という声や、「大型洗車機があることで、ドライバーに配慮した職場環境が整備されていると好感を持たれ、人材が集まりやすいことが分かりました」などといったお客さまからの声があります。

水使用量を抑え、環境負荷低減とコスト削減に貢献

高い節水効果による環境対応

カミオン カスタムは、高い節水効果で環境負荷低減にも貢献します。洗浄箇所に合わせた最適な水量で洗浄を行うことができ、水洗いコースで使用する水の量は1台当たり150ℓと、一般家庭で1回あたりの入浴に使用するといわれる200ℓよりも少ない量での洗車が可能です。節水効果により上下水道の処理で使用するエネルギー消費を抑え、CO2排出の大幅な抑制という有用性もあり、さらにコスト削減という点で経営改善にもつながります。また、植物由来原料で生分解性(自然に戻る性質)に優れた洗浄液剤を使用しており、この点でも環境配慮に対応しています。

  • 10tトラック・12mボディ・1往復

自動洗浄の新たな領域にも挑戦

当社グループは、2024年問題をはじめとした運輸業界を取り巻く課題や環境の変化を捉え、自動洗浄に関するニーズを深掘りし、お客さまの作業効率化と労働環境の改善に貢献する製品の開発・提供に向けての取り組みを続けてまいります。また、これまで開発・製造してきた各種洗車機の技術を生かし、お客さまの課題を解決する自動洗浄の新たな領域への挑戦にも取り組んでいきます。

洗車時間の短縮と作業負荷の低減が図れる大型洗車機「カミオン カスタム」

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