中国・韓国で半導体生産ライン向けシステムの生産能力を増強

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中国で新設した大福自動搬送設備(蘇州)有限公司の本社・工場

当社グループは半導体・液晶生産ライン向けシステムの生産能力を増強するため、中国の大福自動搬送設備(蘇州)有限公司で、今後の中国半導体市場のさらなる拡大を見据え、本社・工場を移転、新設しました。また韓国のClean Factomation, Inc.では、牙山(アサン)工場をリニューアルし、韓国のお客さまに納入するシステムの現地生産を拡大させていく計画です。

中国の工場新設で生産能力は約1.4倍、太陽光発電で年間約758tのCO2排出量削減

中国の大福自動搬送設備(蘇州)有限公司は、蘇相合作区(蘇州市の蘇州工業園区と相城区が共同開発した工業団地)に本社・工場を移転・新設し、2023年9月に稼働を開始しました。新工場は事務棟と2つの工場棟で構成されます。

中国では電気自動車などに使われる成熟した技術の半導体工場が次々と建設されています。中国政府は2025年までに半導体の自給率70%達成を目標に掲げていますが、まだ道半ばであり、今後も工場の建設は続くと予想されています。新工場では2つのクリーンルームを設置し生産環境のクリーン度を確保。生産能力は従来の約1.4倍になる見込みです。あわせて原材料の保管用にパレット自動倉庫およびケース自動倉庫を導入し、生産効率を高めています。

工場には、お客さまにダイフク製品について理解を深めていただくための半導体・液晶生産ライン向け搬送システムのデモラインや、ダイフクのブランドイメージ向上を図るための体験シアターを設置しています。また、生産・工事現場で起こり得る労働災害を体感できる施設をリニューアルし、中国現地法人だけでなくパートナー会社を含めた社員を対象に安全意識の向上を図っています。

  • 展示用のデモラインを見学する様子

  • 原材料を保管するパレット自動倉庫

新工場は、先進性、省エネ、CO2排出量削減などをコンセプトに建設されました。建屋の屋上には、1日12時間稼働する工場の使用電力の約76%に相当する年間約150万kWhをつくり出す太陽光発電システムを設置しています。これにより、年間758tのCO2排出量の削減が見込まれます。事務棟のロビーには太陽光発電計測表示システムを設置し、太陽光発電システムの利用状況をリアルタイムに把握できるようになっています。

  • 屋上の太陽光発電システム

  • 事務棟ロビーに設置した太陽光発電計測表示システム

韓国の工場をリニューアル、生産スペースを拡張し現地生産

韓国のClean Factomation, Inc.がリニューアルした牙山工場は同国西部の忠清南道にあります。同工場は2005年に開設され、半導体・液晶生産ライン向けシステムを製造してきましたが、建屋や設備の老朽化に伴い、一部の工場棟と事務棟を建て替えて拡張。2023年7月に本格稼働し、生産能力は1.3倍になる見込みです。

建て替えた工場棟では、階間搬送システムである「ジップタワー」が現地生産できるようになるなど、韓国のお客さまの近くで、より多くの製品を設計・生産が可能になります。

  • 太陽光発電システムを設備した牙山工場

  • ジップタワーの生産が可能になった工場棟の内部

ローカル化を進め、新たな価値を生み出す体制に

世界では電気自動車の量産が進み、パワー半導体の需要が高まっています。また対話型AI(人工知能)活用の広まりから、今後さらに半導体の需要拡大が見込まれることに加え、各国・地域では、経済安全保障の観点から半導体を自国で生産できるようにするための設備投資が活発化しています。当社グループでは、そうした半導体を取り巻く世界情勢を踏まえ、今回の中国と韓国での生産能力増強を含め、各国・地域に根差したローカル化を進めており、世界中のお客さまの多様なニーズに応えて続けていくための体制づくりを推進していきます。

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