目標と実績

当社は、2027年中期経営計画において、マテリアリティ(重要課題)を見直し、KPIと4カ年(2024年度~2027年度)の目標を設定しています。このページでは、2025年度の取り組みの進捗状況をご覧いただけます。

既存事業の進化、新領域への挑戦、次世代事業の創出

先端技術を取り込んだ製品・ソリューションの開発や新たな市場・ニーズに向けた提案を強化しています。事業部門ごとに設定した目標に対し、順調に取り組みが進捗しています。

マテリアリティ KPI
(実績評価指標)
スコープ 2025年度の目標および実績
目標 実績
AI等を含む先端技術を活用した開発 製品・サービスへの先端技術の導入 グローバル
  • AIやバッテリー技術などを活用したシステムの効率化・省電力化
  • AI、IoT技術による予知保全の確立
  • 完全無人化の実現に向けて、 XY-ピッキングロボット、SLAM式AMR(自律走行搬送ロボット)等のソリューションの拡充・提供を継続
  • 消費電力の削減に向けて、バッテリー技術を活用したOHT(天井走行式無人搬送車)を開発
  • AI等を活用した運行制御により搬送効率を向上
  • 画像認識技術を活用した新たなシステム、製品の開発
  • AIを活用した予知保全システムの開発を継続
サービスビジネスの拡充 サービス売上高 グローバル 1,600億円 1,766億円
新領域開拓と新規事業創出 新業態・新市場への進出、新商品の上市 グローバル
  • 新領域向けのシステム開発
  • 新規顧客の開拓、グローバルでのビジネスエリア拡大
  • 次世代事業の創出
  • 冷凍倉庫向けにさらなる自動化ソリューションを提案
  • ニ次電池、半導体製造向けの対象エ程を拡大し、自動化ソリューションを提案
  • 半導体製造における後工程(ウェハーの積層化、直接接合など)への自動化ソリューションの提供
  • 次世代自動車工場向けの新たな構内物流、部品搬送システムの開発
  • 空港へのシステム納入に向けた認証取得の拡大
  • ゴミ収集車の洗浄装置の提供

AI技術による予知保全システム

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予知保全システムのイメージ

当社グループは、イントラロジスティクス事業において、目視・手触・聴診などの点検を自動化した独自の予知保全システムを構築しています。予知保全システムでは、振動・発熱・音響などを自社開発のセンサで測定し、エッジデバイスで収集したデータをPCによりオンサイトで解析し、機器の異変や予測される故障箇所を通知しています。また、データをクラウドに自動でアップロードし、故障データの分析やAIを利用した設備診断異常検出モデルの構築を行います。この予知保全システムにより、搬送システムの故障停止をなくし、設備の安定稼働を図っています。

成長を支える仕組みの構築

当社グループの更なる成長をけん引できる人材の育成や、将来を見据えた技術開発などの取り組みを進めています。また、日本・米国・インドにおける設備投資や、デジタル化や人的資本の拡充に向けた投資を継続しています。

マテリアリティ KPI
(実績評価指標)
スコープ 2025年度の目標および実績
目標 実績
イノベーション創出に向けた投資・基盤づくり 成長分野への投資額 グローバル
  • 1,600億円程度の投資を実施(2024年12月期~2027年12月期累計)
  • 成長分野への投資額:748億円(2024年12月期~2025年12月期累計。うち2025年12月期実績:484億円)
AI・DX人材の育成
  • eラーニングをはじめとした全社的なトレーニングの実施(全社員に順次展開)
  • データサイエンティスト等の専門人材育成(2024年12月期~2027年12月期累計:180名)
  • AI・DXに関するeラーニング、教育プログラムを継続実施
    (eラーニング:累計3,500名が受講(うち2023年11月~2025年12月の累計受講修了者2,450名)、
    データサイエンティスト等の専門人材向けプログラム:累計173名が受講(うち2024年1月~2025年12月の累計受講修了者107名))
産官学連携・M&A・アライアンス等の推進
  • M&A・アライアンスの継続検討
  • 大学・企業との共同研究や協業による開発
  • 複数の大学や研究機関、企業と次世代技術に関する研究開発を検討・実施
  • 設備投資、研究開発費、人的資本への投資等

半導体製造における「後工程」への進出

半導体の製造工程は、シリコンウエハーに回路を形成する「前工程」と、ウエハーからチップを一つずつ切り分けて完成品に仕上げる「後工程」に分けられます。当社グループのクリーンルーム事業は、これまで半導体製造ラインの「前工程」における搬送システムを主に提供してきました。しかし近年、複数チップを積み重ねて性能を高める3次元積層など「後工程」の次世代技術の開発が活発化しています。こうした半導体製造プロセスの「後工程」の重要性の高まりに伴い、搬送の自動化ニーズも増加しているため、当社グループでは「後工程」への自動化ソリューションを提供すべく、搬送物の重量アップや形状の多様化に対応する製品開発に取り組んでいます。
また、2024年度より、半導体メーカー、半導体製造装置・自動搬送装置メーカーや標準化団体など、15の企業・団体により設立された「半導体後工程自動化・標準化技術研究組合」(SATAS)に設立メンバーとして参画しています。SATASでは、後工程の自動化に必要な技術や業界標準仕様の作成、装置の開発と実装や動作検証等を行い、2028年の実用化を目指しています。

新工場の建設

中国の新工場の写真

2023年度、中国・蘇州市で液晶・半導体工場向け搬送システムの販売、製造等を手掛ける大福自動搬送設備(蘇州)有限公司は、本社・工場を移転・新設し、稼働を開始しました。敷地面積は約3万1,000m2、延床面積は約3万7,000m2となっており、生産能力は従来の約1.4倍となる見込みです。「先進性」「省エネ」「CO2排出量削減」「社会貢献」をコンセプトに建設され、お客さま向けの展示ラインや、屋上への大規模な太陽光発電システムの設置、社員の生産性向上に寄与する職場環境等が整っています。

インドの新工場の写真

インド・テランガナ州にて一般製造業・流通業向けシステムを手掛けるDaifuku Intralogistics India Private Limitedは、新工場を建設し、2025年4月から本格稼働を開始しました。近年のインド市場の成長に伴って、マテリアルハンドリングシステムの需要が急増しており、新工場を建設することで、食品、化学、機械、ゴム製品などの製造業向け、小売、運輸・倉庫などの流通業向けに、自動倉庫や高速搬送台車、コンベヤなどの製造を行い、生産品目の拡充を進めます。生産スペースは従来比で約4倍に拡大し、将来的な増設でさらに倍増できる見込みです。また、敷地内には太陽光発電システムを設置し、CO2排出量の削減に取り組んでいます。

業務全体の刷新

当社グループの「サステナブル調達ガイドライン」を周知し、サプライチェーンにおけるリスクを把握・軽減するため、国内の取引先に対して本ガイドラインに基づく自己評価アンケート(SAQ)を開始しました。その回答結果に基づく監査や、海外子会社へのヒアリングなどを通じて、調達リスクの管理を強化しています。

マテリアリティ KPI
(実績評価指標)
スコープ 2025年度の目標および実績
目標 実績
サプライチェーンにおける社会的責任の遂行 サプライチェーンマネジメントの強化 グローバル
  • 国内:サプライヤーのリスク特定・監査実施
  • 海外グループ会社:訪問および実態把握、リスクへの対応実施
  • 国内サプライヤーヘアンケートを実施し、特定したリスクをもとに監査を実施
  • 海外子会社(台湾・韓国・中国)にヒアリング調査を実施。台湾・韓国ではサステナブル調達活動を開始
製品品質、製品安全の追求 製品・システムの安全に関する重大事故発生件数 グローバル 0件 0件
  • 当社グループの製品・システムの不具合を原因とした稼働中における死亡事故及び重傷病(治療に要する期間が30日以上の負傷・疾病)事故

継続した安全活動

国内、海外ともに休業災害件数は前年同期比同水準で推移しています。類似災害の再発を防ぐため、過去の災害事例を周知するなど、国内外で安全教育を強化していきます。

マテリアリティ KPI
(実績評価指標)
スコープ 2025年度の目標および実績
目標 実績
労働安全衛生の徹底 度数率:
日本(海外)※1
グローバル 0.261(0.5) 1.000(0.740)
強度率:
日本(海外)※1
0.004(0.016) 0.045(0.020)
重篤災害※2
発生件数※1
0件 0件
  • ※1工事における請負事業者を含めて算出
  • ※2自社の業務中における死亡災害や身体の一部に永久損傷を伴う災害

環境負荷ゼロに向けた活動

「ダイフク環境ビジョン2050」の達成に向け、サプライチェーン全体でのCO2削減や再生可能エネルギー由来の電力導入に取り組むほか、生物多様性保全に関する活動をグローバルへと拡げています。

マテリアリティ KPI
(実績評価指標)
スコープ 2025年度の目標および実績
目標 実績
気候変動への対応 自社CO2排出量削減率(2018年度比)
(スコープ1+2)
グローバル 52% 56.4%
再生可能エネルギー由来の電力比率 66% 73.9%
購入した製品・サービスに伴うCO2排出量削減率※1
(スコープ3 カテゴリ1)
  • サプライチェーンCO2削減プログラム※2の拡大・浸透
  • 国内主要サプライヤー153社を対象にCO2削減に向けたオンライン説明会を実施し、サプライヤーのCO2排出量データの収集を継続
販売した製品の使用に伴うCO2排出量削減率※1
(スコープ3 カテゴリ11)
  • 製品・システムの省エネ性能向上
  • 全ての新規製品・システム開発におけるLCA(ライフサイクルアセスメント)の実施
資源循環の促進 廃棄物の埋立率 グローバル 国内:1%未満
海外:5%未満
国内:1.1%
海外:4.1%
廃棄物排出量売上高原単位※3削減率
(2023年度比)
7% △8.4%
水使用量売上高原単位※4削減率
(2018年度比)
44% 38.1%
自然との共生 主要拠点※5における生物多様性保全活動実施率 グローバル 50% 63.6%
サステナビリティアクション※6のグローバル展開
  • プログラムの拡充・啓発
  • 生物多様性をテーマとしたグローバルでのeラーニング実施
  • グローバルでのサステナビリティアクションプログラム2件の実施
  • ※1スコープ3カテゴリ1及びカテゴリ11については、2030年12月期に2019年3月期比30%削減を目指し、定性目標に取り組む
  • ※2調達先におけるCO2排出量削減に向けた取り組み(目標の共有と削減対策支援など)に関する当社グループ独自の枠組み
  • ※3廃棄物排出量(t)/売上高(億円)
  • ※4水使用量(千m3)/売上高(億円)
  • ※5従業員数100人以上の拠点
  • ※6サステナビリティに関する啓発・教育のための当社グループ独自の社員参加型プログラム

経営体制の強化、管理の高度化

取締役会の実効性向上を通じて経営体制の強化を図るとともに、グローバルでの経営管理の高度化に向けて、経営理念やグループ方針、経営戦略等の浸透活動や重要リスクへの対応強化に取り組んでいます。また、あらゆるステークホルダーとの対話を継続し、得られた示唆を施策へ反映しています。

マテリアリティ KPI
(実績評価指標)
スコープ 2025年度の目標および実績
目標 実績
ガバナンスの強化 取締役会の実効性向上 単体
  • 取締役会の実効性評価の実施と課題への取り組み
  • 第三者機関を起用してアンケート・ヒアリングとその結果分析を行い、取締役会の実効性評価を実施
  • 実効性評価課題への対応として、①経営管理高度化への取り組み実施(投資管理プロセスの整備、資本コストを意識した経営の促進、IFRS適用への取り組み推進等)
    ②取締役会への支援体制を拡充(社外役員間の意見交換の場の設定、資料内容の改善・充実、運営面での支援強化など)
経営理念・経営戦略等の浸透 グローバル
  • 役員・従業員向けの周知活動の継続実施
  • 国内外の全従業員を対象に、長期ビジョン・中期経営計画に関するeラーニングを実施
  • 動画コンテンツを拡充し、CxOからのメッセージを配信
コンプライアンスの徹底
  • 重要なコンプライアンスリスクに関する教育研修などの実施
  • グローバルで従業員へのコンプライアンス意識調査を実施(回答数:5,861件)
  • 貿易コンプライアンスに関する実態調査をグローバルで開始
  • コンプライアンス強化月間において、「競争法」をテーマに講義を開催
  • 様々な職層のニーズに即したコンプライアンス研修(動画研修7回を含む合計20回)を実施
  • コンプライアンス推進部会を半期毎に開催。グループ全体のコンプライアンス意識向上を図る活動を推進
重要リスクへの対策実施
  • リスクアセスメント・モニタリングの実施
  • エマージングリスク(新興リスク)を含むリスク予兆情報の収集と影響の分析
  • 危機管理体制の見直しと有事対応力の強化
  • リスクマネジメント活動のPDCAの一環として、アンケート調査に基づくリスクアセスメントを実施し、リスクマネジメント委員会で新たに重要リスクを特定(従来から選定され継続対応している重要リスクについては、リスクマネジメント委員会でモニタリングを実施)
  • 経営層インタビューを実施し、現状のリスク認識の確認および対応案を協議
  • BCM体制の再構築に向けたBCP専任組織の検討
ステークホルダーコミュニケーションの充足 株主・投資家との対話社数(年間延べ) グローバル 1,200社以上 1,726社
ステークホルダーとのコミュニケーション活性化
  • 情報開示(財務・非財務)の充実
  • ステークホルダーダイアログを通じた経営課題等の把握
  • 幅広い層へのブランド認知度向上施策の実施
  • 社会貢献活動への積極的な参画
  • 国内外の株主・機関投資家向けIRイベントを実施し、エンゲージメント機会を継続的に創出
  • 社外取締役と機関投資家・証券会社アナリストとの対話機会を新たに創出
  • 新たな広告方針に基づいてCMを制作し、テレビ・電車等で展開。また、SNS等活用のターゲティング広告を展開
  • 国内外の展示会出展によるプランド訴求
  • 記者懇談会を開催し、メディアを通じて認知訴求
  • 社会科見学や職場体験の受入、近隣の清掃活動等を継続して実施
外部評価機関からの評価維持・向上
  • CDP気候変動 A-以上
  • FTSE4Good 銘柄採用継続
  • MSCI ESG Rating AA以上
  • CDP気候変動 A(最高評価)を獲得
  • FTSE4Good への採用継続
  • MSCI ESG Rating AAを獲得

組織の強化

更なる成長を実現するために必要な人的資本の拡充や、一人ひとりが「働きがい」「働きやすさ」を実感できる環境づくりに取り組んでいます。また、人権尊重のための取り組みも強化しており、人権デュー・ディリジェンスを継続的に実施しているほか、そのプロセスを支える苦情処理メカニズムの導入に向けて検討を開始しました。

マテリアリティ KPI
(実績評価指標)
スコープ 2025年度の目標および実績
目標 実績
人材の確保・育成 キーポジションにおける後継候補充足率 グローバル
  • 人材プールの整備(経験・スキルの見える化)
  • 後継候補充足率 2027年12月期 100%を目指す(2024年3月期:68%)
  • サクセッションプランを更新し、グループ人材委員会・事業部門人材委員会でモニタリングを継続(グループ人材委員会:2回開催、事業部門人材委員会:12回開催)
  • 後継候補充足率 72%
  • 新任部長研修においてMBAプログラムをベースに、戦略・財務・組織論を導入
専門人材確保に対応した人事制度の複線化 単体
  • 新たな制度・施策(高度専門人材向けの処遇・勤務制度・勤務場所・採用施策)の検討及び導入
  • 導入した制度の改善
  • 技術系人材確保に向け、京都Labを開設
  • 一部職種において地域限定型社員制度を導入
  • 特定人材採用時の特別一時金制度の導入
人権の尊重 人権デュー・ディリジェンスの仕組み構築 グローバル
  • 人権デュー・ディリジェンスのPDCA実施
  • 国内・海外におけるインパクトアセスメントの実施
  • 苦情処理メカニズムの構築
  • 日本国内のサプライヤー1社に対し、インパクトアセスメントを実施
  • 海外子会社2社とそのサプライヤー2社に対し、インパクトアセスメント後の改善策フォローアップを実施
  • サステナビリティ推進委員会傘下の「グリーバンスメカニズム導入プロジェクト」にて、グリーバンスメカニズムに関するシステム導入を検討
人権に関する研修実施
  • 人権に関する教育・研修体制の構築
  • グループ社員への教育コンテンツの展開
  • 日本国内は階層別研修において、人権やハラスメントに関する講義、グループワークを実施
  • グループ社員を対象とした教育プログラムヘ人権に関する内容の追加を検討
ダイバーシティ&インクルージョン 女性管理職数(比率) 単体
  • 女性管理職数 2027年12月期 60名(7.6%)を目指す
50名(6.9%)
多様な人材が活躍できる環境整備
  • ダイバーシティに関する社内啓発の推進
  • マイノリティに配慮した職場環境整備
  • 女性管理職向けコミュ二ティプログラム「WING」(Women Internal Network Growing)の新設
  • D&I分科会および労使専門委員会で育児関連の改善ニーズを収集し、育児介護休業法改正(2025年4月)に合わせて制度見直しを実施
  • 管理職を対象とした育児介護関連制度への啓発セミナーを実施
エンゲージメントの向上 エンゲージメントサーベイスコア グローバル
  • サーベイ実施なし
    (2026年5月に国内・海外で同時にサーベイを実施予定)
エンゲージメントサーベイ実施と課題対応
  • 結果からの課題抽出と対策実施
  • 2024年 3月期サーベイを実施した海外子会社を訪問し施策フォローを実施 (1社)
  • 2024年12月期サーベイをもとに、事業部門別の説明会(計6回)、本部別のワークショップ(計29回)を開催し、本部単位でアクションプランを策定・実施

2021年度から2023年度にかけて「サステナビリティアクションプラン」にて取り組んでいたマテリアリティ(重要課題)および実績については以下をご覧ください。

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