ダイフクグループのサステナビリティの取り組み
株式会社ダイフク
サステナビリティ推進部
CSRグループ
主査 河田 英司

Webサイト「サステナビリティページ」のリニューアル(2022年)を機に、ダイフクグループにおけるサステナビリティの取り組みや、今後力を入れていきたいことなどについて、サステナビリティ推進部の河田英司さんが紹介します。
サステナビリティ経営の推進について教えてください。
当社グループは、サステナビリティ経営を推進するに当たり、事業を通じた社会への貢献、地球環境への配慮、働きがいのある職場づくりなど、長年にわたってさまざまな取り組みを行ってきました。具体的には、1999年に滋賀・小牧事業所でISO14001認証を取得、2010年に環境課題に経営レベルで取り組むため「環境経営推進委員会」を設置、2011年に「ダイフク環境ビジョン2020」を策定、そして2012年に「ダイフクエコプロダクツ認定制度」を導入しました。さらに、2020年に「環境経営推進委員会」を「サステナビリティ委員会」に改称、2021年には「サステナビリティアクションプラン」、「ダイフク環境ビジョン2050」「ダイフクグループ人権方針」を策定しました。これらの詳細は、サステナビリティページに掲載しています。
当初は環境にフォーカスした取り組みが多かったのですが、CSRをはじめとして、昨今のESG、SDGsへの社会的関心の高まりを受け、気候変動、人権、ダイバーシティ、コンプライアンスなど、さまざまな領域に展開し、今後を見据えてサステナビリティを考えるようになってきました。
ESGやSDGsにおける戦略と取り組みについて教えてください。
当社グループは、中期経営計画「Value Transformation 2023」と「サステナビリティアクションプラン」を経営戦略の両輪と位置付け、それらの実行を通じてSDGsの達成に貢献することを目指しています。サステナビリティアクションプランは、「スマート社会への貢献」「製品・サービス品質の維持向上」「経営基盤の強化」「人間尊重」「事業を通じた環境貢献」という5つのテーマと18のマテリアリティ(重要課題)で構成されています。
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具体的な内容は何でしょうか。
「スマート社会への貢献」というテーマでは、「スマート・ロジスティクスによるお客さまニーズへの対応」というマテリアリティがあり、これは当社の事業に直結する目標です。世界的に自動化が加速する中、人手不足の解消や生産性向上のための投資はますます増えていくことが予想されます。私たちは、最先端の新しいマテリアルハンドリング技術の開発を通じて、ステークホルダーに提供する価値をさらに高めていきます。
「人間尊重」のテーマについては、「労働安全衛生の徹底」のマテリアリティの下、健康と安全に配慮し、労働災害の撲滅に努めています。この目標を達成するため、安全トレーニングセンターなどを整備し、教育訓練を行っています。また、「人権配慮」のマテリアリティにおいては、事業に関わるすべての人の権利の尊重に努め、人権デュー・ディリジェンスに取り組んでいます。


安全体感道場(左)と安全教育センター(右)。ダイフクグループの社員および協力会社が、VRや専用設備などを使い、安全教育のシミュレーションを行うことができる。
さらに、「事業を通じた環境貢献」のテーマでは、自社CO2排出総量削減率を設定し、省エネルギー対策のさらなる推進と再生可能エネルギーの導入に取り組むとともに、ダイフクエコプロダクツ認定製品など、環境配慮製品・サービスを拡充していきます。
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滋賀事業所内の太陽光発電システム「ダイフク滋賀メガソーラー」
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ダイフク独自の基準による認定制度「ダイフクエコプロダクツ認定制度」に基づき、環境に配慮した製品の開発を進めている。
今後もっと力を入れていきたい分野と、それに対する取り組みについて教えてください。
先ほどのマテリアリティ「人権配慮」では、ダイフクグループ内だけでなく、サプライチェーン全体で人権に配慮することが求められています。万が一、私たちが人権に対し負の影響を引き起こした場合、あるいは助長したことが明らかになった場合、適切かつ効果的な是正措置を講じることを徹底します。
人権
もう1つのトピックは、生物多様性への取り組みです。気候変動をはじめとする自然環境の悪化が、動植物の絶滅や生息・生育域の移動、減少、消滅などを引き起こしており、生態系のバランスが崩れつつあることが懸念されています。その対策として、滋賀事業所で生物多様性保全活動「結いプロジェクト」に継続して取り組んでいます。今後はこの取り組みをグループ全体に広げ、生物多様性や自然資本に対する取り組みをさらに深めていきます。
環境経営
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滋賀事業所内にある「結いの森」では、地域特有のアカマツ林や希少種のヤマトサンショウウオなどの保全を行うとともに、自然環境の学習の場として整備している。
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絶滅が危惧されるヤマトサンショウウオの繁殖を保全池で取り組んでいる。
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滋賀事業所内では700種以上の在来種と50種以上の絶滅危惧種や希少種を確認している。
ご紹介した取り組みや活動はすべてサステナビリティページに掲載しています。透明性とオリジナリティを確保した情報開示を続けていますので、ぜひご覧いただき当社グループの取り組みをご理解いただければと思います。