ダイフクの技術成長基盤・強み
- 社会環境
- ダイフクの事業活動
- 事業活動の成果
- 社会への提供価値
ダイフクは、自社開発はもちろんのこと、大学・企業との共同開発も行ってきました。また、コア事業の強化、新規事業創出につながる技術の発掘を目的に、オープンイノベーションを推進しています。
代表的なコア技術の一つ、非接触給電システム(HID*)は、四半世紀にわたって高い付加価値を生み出してきました。環境・安全にも貢献し、自動車業界や半導体業界などから高い評価を得ているこのシステムの技術をご紹介します。
*当社では、非接触給電技術を「High Efficiency Inductive Power Distribution Technology」の頭文字をとってHIDと称しています。
世界初の技術を産学共同開発
HIDの基本技術は、 1990年にニュージーランドのオークランド大学ボーイズ教授を中心に考案されました。ダイフクは、同大学とHID技術を実用化するための共同研究開発をスタートし、3年後、その実用化に成功しました。当社は、マテリアルハンドリング分野におけるHID独占使用権および販売権を取得、HID技術は世界各国で特許登録されました。
1993年、世界初のHIDによるモノレール式搬送システムを国内の自動車工場に納入しました。水、水蒸気、油などを伴う厳しい環境下でも使用でき、安全性・メンテナンス性に優れる技術として高い評価を受け、国内外の自動車工場で導入されてきました。
他業種へ技術の応用
自動車工場だけでなく、粉じんの発生が許されない高度なクリーン環境下で生産される半導体ウエハや、液晶パネル用ガラス基板の搬送システムに応用したことで花が開き、今やHIDはダイフクに欠かせないコア技術となっています。これまでに累計10,000システム以上の納入実績があります。
デバイス事業へ展開
HID技術からのスピンアウトとして、フォークリフトや無人搬送車などバッテリーを搭載した電動車両に対し、ワイヤレスで自動充電することができる非接触充電技術「D-PAD」を開発しました。2016年2月、コマツリフト株式会社(現コマツカスタマーサポート株式会社)様の協力を得て、この技術を用いた電動フォークリフト向け非接触充電システムを世界で初めて実用化し、特許出願するとともに販売活動に力を入れています。また、現在も大学と共同研究開発を行っています。
近年、ワイヤレス充電は、スマートフォンや家電製品への普及が進んでいることに加え、電気自動車などへの用途拡大が注目されています。スマート社会の実現に向け、事業活動を通じた社会貢献に努めていきます。


積極的な特許出願
ダイフクでは、新規開発製品を中心に、積極的な特許出願、権利化を図っています。近年は、特許出願件数も着実に増加し、世界30カ国以上で取得しています。特に中国、韓国、台湾といったアジア圏での登録件数が増えています。