Online Daifuku Report 2018

半導体・液晶生産ライン向けシステム

eFA: e-Factory Automation

ビジネス別売上構成(2017年度)

半導体工場・液晶パネル工場にクリーンルーム専用の保管・搬送システムを提供しています。半導体・液晶パネルともに、特殊な稼働環境で搬送物を扱う難しさがあります。技術力とともに、巨大化するプラント、短納期、広域化する納入地への対応力が問われます。

取締役 常務執行役員 eFA事業部門長 佐藤 誠治

事業内容と提供価値 ── クリーンルームの先進的FAを提供

半導体ウエハは、ほこりを極度に嫌い、微細化が進むにつれ、ますますその傾向が顕著になっています。また、千数百もの工程に合わせて生産計画通りに装置へ搬送しないと商品価値が損なわれ、搬送容器1個当たり数千万円から数億円もの損害が発生します。液晶パネルでは、最新最大の第10.5世代で、約3メートル×3メートルに達する巨大な1枚もののガラス板の厚さは0.7ミリしかありません。工程の複雑化や素材の大型化などで、プラントの規模はどんどん巨大化しつつある一方、技術革新の激しい商品であるために、納入期間は半年程度と驚くほど短いのも特徴です。ダイフクはこうした諸課題を高い技術力で克服して、業界トップの市場シェアを確保しています。

さらなる成長に向けて ── 急増する受注に効率的に対処

2017年度は、半導体・液晶パネルを中心としたエレクトロニクス業界向け受注・売上が前年度比約50%増えました。初めて第10.5世代のテレビ用パネル生産システムを納入したほか、有機EL向けも大きく伸びました。半導体は、急拡大するIoT市場を背景に、スーパーサイクルと言われる需要期に突入しました。また、従来の主要供給国である韓国・台湾・北米に加え、中国も国策として国産化に力を入れています。液晶パネルは、中国に工場建設が集中しました。

年度中に増加していく受注を着実に売上・利益に結び付けたのが、日本をマザー工場に、韓国・中国・台湾で築き上げてきたグローバルな生産体制です。今後もこの体制をさらに発展させ、当面続くであろう高負荷に対応していきます。この業界特有の変動性の高さを考慮し、柔軟性と品質の高さも兼ね備えた対応で、さらなる高収益性を目指します。

注目製品

液晶パネル生産ライン向けシステム「クリーンストッカー」

フラットパネルディスプレイ用カセットの搬送・保管設備。薄さ1ミリ以下と壊れやすい大型のガラス基板(第10.5世代で約3メートル×3メートル、畳5枚分に相当)をハンドリングする高い技術が特長です。

半導体・液晶生産ライン向けシステム
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