整列ライン

1. 整列ライン。カテゴリー別にピッキングされた集品容器を店舗単位に切り出し、1店舗ずつのまとまりにする。
2段積みした容器に対応してRFIDのアンテナも上下2段にしている。

8つの物流拠点を集約した新センターを稼働。
RFIDを国内最大規模で導入し、物流業務を大幅に効率化

株式会社ファンケル関東物流センター

1980年、無添加化粧品の通販会社として創業した(株)ファンケル様(本社:横浜市中区)。サプリメント(栄養補助食品)や発芽米・青汁なども手掛け、通販をスタートに全国規模での直営店開設、さらにコンビニなどの一般流通にも販売チャネルを広げ、事業を展開しています。
2008年8月、千葉県柏市に商品を一括管理する新物流拠点「ファンケル関東物流センター」を稼働させました。従来、商品カテゴリーや販売チャネル別に運営していた8カ所の物流拠点を集約。
最新のマテハン設備に加え、1万4,000枚にものぼるRFIDタグを利用して高能力、高精度の物流システムを構築しました。センター稼働により受注当日出荷の割合を90%以上に高め、出荷精度は“ほぼミスゼロ”の水準にまで向上させる計画。鮮度・品質にこだわり顧客満足を追求する独自のサプライチェーンは、その物流インフラをより大きく進化させました。

2,500アイテムを一元管理。国内外の出荷を一手に担う

ファンケルの物流は当初、生産拠点のある千葉と横浜2カ所に物流センターを設置していました。業務は、自社で運営していましたが、事業拡大と取扱商品の多様化に対応できなくなってきたため、さらに横浜・埼玉・長野などに事業部別、商品別の物流拠点を、外部倉庫を利用し次々と増強。合計8カ所の拠点を配備してきました。ただ、こうした物流拠点の分散により、一緒に注文した商品の出荷場所が異なるために、「受け取りが複数回になる」ことや、拠点間の在庫移動による「物流費の増加」「鮮度にかかわる商品管理の煩雑化」などの問題を抱えていました。
関東物流センターは、(株)日立物流様・北柏営業所の一部に延べ床面積1万3,200m2の規模で開設。化粧品600アイテム、サプリメント300アイテムをはじめ合計約2,500アイテムを一元管理。通販向けに1日当たり最大3万件を処理するほか、国内200カ所の直営店と約2,000店にのぼる流通向けの配送、さらに海外への出荷も担います。

RFIDタグを活用した最先端の物流システム顧客満足度の高い配送を実現

同センターでは新たに開発したWMS(倉庫管理システム)の下、商品を保管するケース自動倉庫「ファインストッカー(FS)」を核に、通販向けと直営店舗・一般流通・海外向けの2ラインを設置。スタッカークレーンによる自動補充システムを備えた「高能力デジタルピックシステム(C-DPS)」をはじめとした各種のピッキングシステム、さらに100を超える検品ステーションなどで物流システムを構築しています。中でも特長的なのは、1万4,000枚のRFIDタグをオーダ別集品用容器に使用し、各工程への搬送をコントロールする仕組み。コンベヤ上には合計164台のリーダ/ライタが取り付けられており、正確・迅速に出荷を行えるようにしています。
これら先進のITを駆使したシステムにより、処理能力・出荷精度は大幅に向上。当日出荷のオーダ締め切り時間を16時から18時まで延長することにより、当日出荷割合は78%から91%に増加しました。また、従来、0.04%程度あった誤出荷率は0.005%以下を達成できる計画です。

  • 補充品を保管するFS。大きさの異なるプラスチック

    2. 補充品を保管するFS。大きさの異なるプラスチック
    コンテナ・ダンボールなど荷姿に柔軟に対応できる。

  • 入荷した商品をパレット単位で保管する。

    3. 入荷した商品をパレット単位で保管する。

  • 66ステーションある通販向けの検品場。

    4. 66ステーションある通販向けの検品場。
    商品1個ずつJANコードを読み取る。

  • 処理能力を高めるため、仮置台に次のオーダの商品を先取りしておける。

    5-1. 処理能力を高めるため、
    仮置台に次のオーダの商品を先取りしておける。

  • ピッキング棚背面側は1通路にスタッカークレーン2台を使用した自動補充システム。

    5-2. ピッキング棚背面側は
    1通路にスタッカークレーン2台を使用した自動補充システム。

  • 店舗別ピッキングライン。サプリメント、基礎化粧品など商品カテゴリー別に4ラインで構成。

    6. 店舗別ピッキングライン。サプリメント、
    基礎化粧品など商品カテゴリー別に4ラインで構成。

  • 仕分け装置「ジェットサーフィンソーター」

    7. 仕分け装置「ジェットサーフィンソーター」。
    運送会社別(5シュート)に仕分ける。

  • 集品用容器にタグを差し込み、オーダ伝票とヒモ付けする。ステーション数は15。

    8. 集品用容器にタグを差し込み、オーダ伝票とヒモ付けする。
    ステーション数は15。

物流費も削減し、環境保全にも一役

物流拠点を集約したことにより、商品の一元管理・一括配送を実現するとともに、売上増加に伴い上昇傾向にあった物流費を年間10%程度削減できる予定です。また従来、280名程度を要していた作業人員は約30%減となる200名ほどで作業できるようになりました。
さらに、倉庫間横持ちや配送などのトラック輸送量を減少させCO2を年間約130万トン削減、ペーパーレス化を進めたシステム導入により物流業務に絡む帳票類など年間約740万枚の紙を節約できる見込みです。

お客さまの欲しい商品をすぐにお届けする

“その日につくった商品を、その日のうちに出荷する”創業当時のサプライチェーンのコンセプトです。それを継承し、現在の事業規模でも“すぐに商品が欲しい”というお客さまの声に対応していくためのシステム。今後、リスク回避の意味も含めて複数拠点化とし、お届けリードタイム短縮で、全国一律・翌日配送を実現する体制を備えたいと考えています。(カスタマーサービスユニット 物流推進グループ グループマネージャー 永坂 順二様)

物流システム 設備概要

通販向けピッキング

通販向けピッキング
オーダスタートステーション 15カ所
CーDPS 6バケットタクト式 2ライン(672表示)
4バケットタクト式 2ライン(332表示)
コンベヤ同期式DPS 1ライン(98表示)
C品ピッキングステーション 4式(1,770フェース)
ケース自動倉庫 クレーン4台(8,400間口)
自動補充システム デュアルクレーン1式
検品梱包ステーション 66カ所
スライドシュー式ソータ 3式
RFIDリーダ・ライタ/アンテナ 117台

店舗・流通・海外向けピッキング

通販向けピッキング
コンベヤ非同期式DPS 5ライン(1,196表示)
店舗・流通・海外整列ライン 1式
検品・梱包ステーション 36カ所
RFIDリーダ・ライタ/アンテナ 47台

< DAIFUKU NEWS No.190 (2009年3月)より >