重慶医薬股 有限公司和平物流センター

スタッカークレーン「ラックマスター」5台、格納数4,131パレットのCS。梁下高さは24m。

医薬品流通で中国屈指の物流センターを稼働。
庫内作業を大幅に自動化、在庫管理・出荷精度も向上

重慶医薬股 有限公司和平物流センター

敷地面積:2万6,000m2
述べ床面積:2万6,930m2

中国最大のドラッグストアチェーン「重慶医薬和平薬局(以下和平薬局)」。医薬品にとどまらず、家庭用の医療器具、健康食品やスポーツ飲料、洗剤などの日用品まで幅広い品目を取り扱っています。
その和平薬局を傘下にもつ医薬品卸大手の重慶医薬股份有限公司様(本社:重慶市、以下重慶医薬)は2007年4月、物流機能の増強を図るため中枢の物流センター「和平物流センター」(同市)を増改築して、パレット自動倉庫「コンパクトシステム(CS)」や高速搬送台車「ソーティングトランスビークル(STV)」、物流管理システム(WMS)などの各種マテハンシステムを導入しました。入荷からピッキング・補充、出荷までの作業を大幅に機械化して省力・省人化や保管・処理能力を増強するとともに、在庫管理・出荷精度も大きく向上するなど、業界に先駆けた、最先端の物流システムを構築しました。

物量・アイテム増により新棟建設

重慶市は西南地区最大の工業都市で揚子江上流、四川盆地の東南部に位置します。人口は3,235万人(2007年)、面積は8万2,400km2を有し、国内に4つある直轄市の1つです。
重慶医薬の創業は1950年、昨年度の売上は67億元(約1,119億円)。現在、18の省・直轄市で事業を展開しており、2001年のWTO加盟に伴う販社向けの薬事法、GSP(薬品経営質量管理規範)の認証も国内で先駆けて取得しています。一方、1994年に重慶医薬の子会社となった和平薬局は1945年に重慶市内に1号店を出店。以降、同市や四川省の各市を中心に店舗拡大を推し進め、現在の店舗数は2,200を数えます。
和平物流センターは、物流合理化を目的に2002年4月に稼働しましたが、当時のマテハン設備は固定棚のみで庫内作業はすべて人手に頼っていました。ただ近年、店舗ネットワークの拡充とともに物量、アイテム数が増大。従来の保管・処理能力では対応することが難しくなったうえ、伝票や入出庫リストは目視確認のため集品ミスや誤出荷なども頻繁に発生していました。
そこで重慶医薬は、これらの問題を改善するため旧棟の隣に新棟を建設して最新の自動化システムを導入することを決定。国内外のマテハンメーカーなどに入札を公開した結果、提案内容・設備能力に最も優れていたダイフクに発注しました。

年40億元分の物量を迅速・正確に処理

新棟完成により、和平物流センターの総延べ床面積は3倍以上に拡張。加えて、各種保管・搬送システムやWMSにより、平均13万ケース、1万5,500SKU(在庫管理単位)を超えるアイテムがストック可能になったうえ、1日当たり2,000件、1万5,000行と従来の2倍のピッキングが行えるようになりました。さらに各作業に無線ハンディターミナル(RFT)を活用して、検品・集品精度も大きく向上。年間40億元(約668億円)にも及ぶ出荷量を迅速・正確に処理し、素早く発送できる体制を構築しました。

  • 入荷検品。検品終了後、入荷ラベルを発行しケースに貼り付ける。

    1. 入荷検品。検品終了後、
    入荷ラベルを発行しケースに貼り付ける。

  • ケースピッキングエリア。STV3台、ループ方式を採用している。

    2. ケースピッキングエリア。
    STV3台、ループ方式を採用している。

  • 2階のB品ピッキングエリア。RFTで検品したのち黄色の集品専用コンテナに投入。

    3. 2階のB品ピッキングエリア。
    RFTで検品したのち黄色の集品専用コンテナに投入。

  • 再検品エリア。数量と商品を1個ずつ確認しながら梱包していく。

    4. 再検品エリア。数量と商品を1個ずつ確認しながら
    梱包していく。

  • シュート数9、仕分け能力3,000ケース/時のJSUS。ケース・コンテナはRFTでカゴ車とひも付けされる。
  • シュート数9、仕分け能力3,000ケース/時のJSUS。

5. シュート数9、仕分け能力3,000ケース / 時のJSUS。
ケース・コンテナはRFTでカゴ車とひも付けされる。(左)

商品特性、機能に応じてフロアを分離

建物は4層構造で、1階は出荷量の多いA品をパレット単位で保管・出荷。2階から4階まではそれぞれケース、ボウル、ピース出荷に対応するB・C・D品のピッキングエリアに割り当てています。
ベンダーから入荷された商品は荷降時にRFTで検品。A品はパレットに積み付け、フォークリフトで重量棚もしくはCSに入庫。B・C・D品フロアの補充品もCSに一時保管します。B・C・D品のうち、入荷後すぐピッキングエリアに補充するものはコンベヤで各階まで搬送。再び台車に積み替えて所定の流動棚、中量棚まで横持ちしたのち、RFTで商品とロケーションを確認してから格納します。
出荷は、A品はパレット単位で直接出荷エリアに、ケースはCS2階の専用エリアでピッキングして、コンベヤで1階の高速自動仕分け装置「ジェットサーフィンソーター(JSUS)」へ搬送し、方面・納品先別に仕分けます。この専用エリアでは、B・C・D品フロアへの補充のためのピッキングも行います。
ボウル、ピースはRFTで集品してから、コンベヤで2階の再検品エリアに搬送しチェック・梱包。出荷ラベルを発行・貼付し、ケース出荷分と同様にJSUSで仕分けカゴ車に積み込みます。その後、出荷エリアに移動しトラックに再び積み替えて、和平薬局の各店舗や取引先の病院などに届けています。

地震にも強いことが証明された

2008年5月の四川大地震では、発生からわずか30分後には物流システムが正常に稼働。ハード・ソフトから弊社の管理体制、スタッフまで、すべてが一流レベルであることを証明する結果となりました。本件は国家および重慶市から認可された技術改革プロジェクトの1つでもあることから、今後も全社挙げて運用改善に取り組み、一層の効率化に努めて参ります。(董事長/総経理 Gong Wei様)

< DAIFUKU NEWS No.189 (2008年12月)より >