Daifuku Report 2019
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 中長期的に活発な設備投資が期待される市場環境において、販売量・収益面ともに向上させるため営業力を強化します。グループにとって最大の市場である北米では、老朽化した設備の改造需要が旺盛です。また、エンジニアやプロジェクトマネージャーに対し、据付工事面での品質やリスク管理のトレーニングを強化していきます。アジア・オセアニアでは、空港ターミナルの拡張が進む中、チェックイン時間の短縮や省人化を目的として、スマートエアポートの一端を担うセルフ手荷物チェックインシステム(SBD)の需要が拡大しています。SBDは納入までのリードタイムが短く、収益力も期待できます。欧州では、欧州委員会による手荷物検査規格が厳格化しており、英国では2020年、大陸では2022年までの準拠を各空港に義務付けています。ダイフクは、このような保安規制強化による需要に対応する営業活動を強化しています。 今後は、ハードウエア主体の既存ビジネスに加え、成長分野である空港セキュリティや統合情報システムなどのデジタル関連事業への参入を図り、空港向け事業領域の拡大を進めます。そして、北米・欧州・アジア・オセアニアを拠点とする子会社とのシナジー効果を発揮することで、グローバル競争力を強化します。空港向けシステムのリーディングサプライヤーとしてこれまで培った豊富な技術と知識を活かし、空港内の安全性・効率性・正確性に貢献する自動化システムを幅広く提供していきます。 世界の航空旅客数は、2017年に41億人となり、20年後の2037年に82億人に達すると予測されています(国際航空運送協会[IATA]調べ)。こうした旅客数増加に加え、旅客の安全・安心や利便性を追求したスマートエアポート化がビジネスチャンスとなっています。空港での手続きに要する待ち時間の削減もその一つです。IATAが提唱する「ファストトラベル」では、空港でのお客さま手続きの自動化(セルフサービス化)を重要視しています。旅客と手荷物の情報を一体化することで、空港運営の効率化と旅客の満足度向上に寄与する空港手荷物搬送システムが求められています。取り組み市場環境出所:日本航空機開発協会(JADC)International Air Transport Association(IATA)01,0002,0003,0004,0005,0007,0006,0008,0009,000201520052017201020378,2004,1003,5682,6422,023予測(年)(100万人)北米欧州アジア・オセアニアその他航空旅客数予測Elite Line Services(テキサス)Jervis B. Webb of Canada (オンタリオ)BCS Group(オークランド)Intersystems (Asia Pacific)(ブリスベン)BCS Airport Systems(ヴィクトリア)BCS Integration Solutions(クアラルンプール)Scarabee Aviation Group(アムステルダム)Jervis B. Webb(ミシガン)Daifuku Logan(ハル)主要拠点31Daifuku Report 2019

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