Daifuku Report 2019
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 技術的な戦略としては、物流センターや工場でのマテリアルハンドリングの全自動化を実現させるための開発に注力しています。特にピッキングをロボット化したいというお客さまからの要望が強く、自動化できる範囲を逐次拡大しています。 エリア戦略としては、日本で培ってきた技術・製品を、それぞれ現地ごとに求められる技術レベルでローカル化していきます。米国・中国・韓国・タイ・インドで生産体制を確立し、厳しい競争に打ち勝っていきます。米国子会社では、生産能力と内製化率を高めるための新工場を建設しており、2019年末に完成予定です。さらに、2019年4月にインドの物流企業を買収しました。技術力やコスト競争力に加え、ローカルのお客さまを開拓するための営業力強化にも取り組みます。 サービス面では、IoTやAIなどの最新技術を活用して稼働品質を向上させ、お客さまが求める、より早く正確で、止まらない、止まってもすぐに復旧する物流システム「スマート ロジスティクス」を提供していきます。 世界のeコマース(EC)市場規模は2018年で2.84兆米ドルとなり、2021年まで対前年比2桁成長が見込まれています(経済産業省調べ)。ECの配送センターは、非常に多くの商品を多数の消費者に高速・高精度で配送するという性格上、高い処理能力が要求され、システムが大規模化する傾向があります。店舗型の流通企業がECに乗り出すケースが増えるとともに、物流量の増加により物流効率化を目指す企業が増えています。また流通業・製造業問わず人手不足解消や労働時間短縮が喫緊の課題となっており、自動化・無人化が必須条件です。取り組み市場環境世界のBtoC EC市場規模5(%)03214100060402080202120202019201820172016小売EC売上高小売EC売上高(兆米ドル)(兆米ドル)2019年以降は予測2019年以降は予測1.851.852.302.302.842.843.453.454.144.144.884.88(年)出所:eMarketer, Nov2018より作成 (旅行、チケットを除いた金額)出典:経済産業省「平成30年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)報告書」Daifuku Korea(仁川)Daifuku Thailand (チョンブリ) Vega(ハイデラバード)Wynright(インディアナ)2019年末 新工場完成予定ダイフク滋賀事業所(日本)大福(中国)物流設備(上海)主要生産拠点25Daifuku Report 2019

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