株主・投資家の皆さまへ

株主・投資家の皆さまへ

株主・投資家の皆さまには、平素より格別のご高配を賜り厚くお礼申し上げます。

1. 2018年(平成30年)3月期の経営成績

当連結会計年度(2017年4月1日~2018年3月31日)における世界の経済は、欧米や中国などの主要国で景気回復基調が鮮明になりつつあるとともに、新興国でも改善の兆しがあります。わが国においても、高水準の企業収益を背景とする底堅い設備投資などにより、緩やかな拡大が続いています

当社グループの主力事業であるマテリアルハンドリングシステムは、eコマース市場の急速な拡大に伴い、物流センター内の自動化・高度化した大規模なシステムの導入が増え、IoTやAIなどの進展やディスプレーの高精細化に伴い、半導体や液晶・有機ELパネルの新工場向けシステムへの投資が継続しています。

このような経済・事業環境のもと、当社グループの業績は受注・売上・利益ともに、過去最高の数字となりました。

受注は、東アジアの半導体・液晶パネル業界の意欲的な設備投資がけん引役になったほか、eコマース関連の配送センターへの投資が世界的に活発かつ大規模化していること、自動車工場向けや空港向けシステムも順調であることも相まって、非常に高い水準となりました。多種多様な業界のお客さまに最適なソリューションを広く提供できるマテリアルハンドリングシステム企業は世界に類がなく、豊富な製品ラインアップ、お客さまニーズに即応した提案力、グローバル展開力、大型案件の遂行能力、アフターサービス力などが受注の決め手になっています。

売上は、高水準の受注をベースに順調に推移しました。継続的な設備投資により生産能力を高めてきたこと、国内外のグループ会社の連携等により、急増する需要への供給能力を高め、業績向上につなげました。

この結果、受注高は4,879億76百万円(前年同期比36.9%増)、売上高は4,049億25百万円(同26.2%増)となりました。

利益は、ダイフク単体の増収と原価改善などによる大幅な収益力向上がけん引しました。半導体・液晶パネル関連の東アジア現地法人も好調でした。この結果、営業利益は399億24百万円(同72.8%増)、経常利益は411億5百万円(同73.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、290億8百万円(同73.2%増)となりました。

ROEは前年度の12.6%に対し17.7%に向上しました。これは、売上高当期純利益率、総資産回転率ともに改善したことによるものです(それぞれ5.2%⇒7.2%、1.07⇒1.20)。

当連結会計年度は、2021年3月期を最終年度とする4カ年中期経営計画「Value Innovation 2020」の初年度です。最終年度目標に対し、以下の通り非常に高い進捗率となりました。特に利益面は目標数値を達成しました。

・売上高4,200億円 
⇒ 4,049億25百万円
・営業利益率8% 
⇒ 9.9%
・ROE10%以上を安定維持 
⇒ 17.7%
・海外売上高比率70% 
⇒ 67%


当連結会計年度における最大の経営施策は、45年ぶりの公募増資等による資金調達、自己資本強化です。市場から224億65百万円を調達し、日本や米国の生産能力増強、ソフトウエアの更新、本社事務棟の建設などに充当していきます。これにより、旺盛な需要に応える供給能力を確保し、米国工場で量産効果による収益性改善を目指します。

当社は、投資家の皆さまにこうした投資機会を提供するとともに、収益力向上で1株当たり利益の希薄化を防いで株価向上に結び付け、配当金も増やして株主さまに報いています。近年の収益性向上と自己資本強化により、格付投資情報センターによる発行体格付は平成29年10月に「A-」から「A」へ向上しており、将来的にさらなるステップアップも視野に入れています。


2. 2019年(平成31年)3月期通期連結業績予想

業績見通しにつきましては、次のとおり、持続的成長を継続できるものと見込んでいます。

2019年3月期連結通期業績予想

2019年3月期連結累計期間の業績予想
受注高 4,900億円 (前年同期比 0.4%増)
売上高 4,600億円 (  同   13.6%増)
営業利益 460億円 (  同   15.2%増)
経常利益 467億円 (  同   13.6%増)
親会社株主に帰属する当期純利益 315億円 (  同   8.6%増)

本予想のベースとなる経済および事業の環境は、以下のとおりです。

(為替の影響)
2018年3月期の実績レート対米ドル112.04円に対して、次期は107円で計画を立てています。円高の影響により、受注高は約88.7億円、売上高は約24.7億円、営業利益は約1.5億円の減少を織り込んでいます。

(受注高)
eコマースをはじめとする流通業、システムの高度化・大型化が進む半導体および液晶工場などでは設備投資意欲が依然として旺盛です。自動車工場、空港の設備投資も底堅く、総じて受注環境は良好なうちに推移すると見ています。

(売上高)
豊富な受注残をベースに、過去最高の売上高となる可能性が高いとみています。良好な受注環境を業績数字に結び付けるキーポイントは供給能力ですが、既に工場の増設移転を終えた中国に続き、2017年末の公募増資による調達資金を原資とする日本・米国での生産能力増強を進めています。

(営業利益)
2017年3月期に7%であった営業利益率は、2018年3月期に10%近い数字で着地しました。今後は、さらなる収益性向上に努めてまいります。

上記の業績予想は、現時点で入手可能な情報に基づき判断したものであり、国内外の経済・競合状況、各種リスク要因等の様々な不確定要素により、実際の業績は記載の見通しとは異なる可能性もあります


3. 利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当

当社は、株主の皆さまに対する利益還元を最重要課題と位置づけ、剰余金の配当につきましては、株主の皆さまへのさらなる利益還元を視野に入れて、連結当期純利益をベースとする業績連動による配当政策を取り入れるとともに残余の剰余金につきましては内部留保金として、今後の成長に向けた投資資金に充てる方針であります

4カ年中期経営計画「Value Innovation 2020」では連結配当性向30%、成長投資による企業価値向上を目指しています。

2018年(平成30年)3月期の業績および上記方針を踏まえ、期末配当予想を1株当り5円増配して45円とし、中間配当25円と合計で年間配当を1株あたり70円とします。

2019年(平成31年)3月期の配当につきましては、2019年3月期の業績予想および上記基本方針を踏まえ、年間配当75円(中間25円、期末50円)を予定しております。

株主・投資家の皆さまにおかれましては、今後とも一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。

2018年5月
代表取締役社長 下代博